車のタバコ臭が消えない原因は?ヤニが残る4つの場所と落とし方
この記事でわかること
- タバコのヤニが「煙」ではなく「油」として残る仕組み
- 車内でヤニがたまる4つの場所
- 内装を掃除しても、エアコンをつけると臭いが戻る理由
- 自分で手が届く場所と、届かない場所
先に答え:ヤニは油として、4か所に残ります
内装を拭いた。灰皿も洗った。窓も開けた。それでもエアコンをつけた瞬間に臭いが戻るのは、臭いの元が掃除で届く場所と届かない場所に分かれて残っているからです。
- 内装の表面(天井・ガラス・シート・ハンドル):自分で拭ける
- エアコンフィルター:交換できる
- ブロワファンと配管の内側:分解しないと拭けない
- エバポレーター(空気を冷やす部品):ダッシュボードの奥にあり、自分では届かない
前のオーナーが喫煙者だった中古車でも、同じことが起こりえます。
こんな経験はありませんか?
- 内装を拭き上げたのに、エアコンをつけると臭いが戻る
- 禁煙してしばらく経つのに、夏になると臭いが強く感じられる
- 中古で買った車に、前のオーナーの臭いが残っている
- 窓を全開にして走ると気にならないが、閉めるとまた臭う
- 芳香剤を置くと、混ざってかえって気になる
煙は流れていくが、ヤニは「油」として残る
タバコの煙には、タール、いわゆるヤニと呼ばれる粘りのある油性の成分が含まれています。
煙は軽いので、窓を開ければ流れていきます。ヤニは空気より重たい油の粒として漂い、冷たい面にぶつかると冷えて薄い膜になります。換気で入れ替わるのは空気で、面に付いた膜ではありません。
台所の換気扇を思い出してみてください。調理中の湯気や煙は、その場で吸い込まれて外へ出ていきます。それでも数年経つと、ファンやフードの内側には茶色いベタつきが積もっています。空気は通り抜けたのに、油だけがその場に残ったからです。車内で起きているのも、これとまったく同じことです。
ヤニはそれ自体が臭ううえに、ホコリを吸着します。ベタついた面にホコリが乗り、その上にまたヤニが乗る。層が重なるほど、落としにくくなります。
車内でヤニがたまる4つの場所
| 溜まる場所 | なぜ溜まるのか | 手が届くか |
|---|---|---|
| 内装の表面 | 煙が直接触れる面(天井・ガラス・シート・ハンドル)。とくに天井は面積が広く、上に昇った煙が長く滞留する | 届く(拭き掃除・クリーニングで対応できる) |
| エアコンフィルター | 車内の空気を吸い込む入口。ヤニを含んだ空気が繰り返し通過する | 届く(交換部品なので新品にできる) |
| ブロワファンと配管の内側 | 送風の羽根と通り道。油分が付くとホコリを吸着し、層になる | 届きにくい(分解しないと拭けない) |
| エバポレーター | 空気を冷やす部品なので表面温度が低い。冷たい面はヤニが冷えて膜になりやすく、さらに結露水でホコリも留まりやすい | 届きにくい(ダッシュボードの奥にあり、車から取り外せない。送風ファンを外した開口からなら洗える) |
4つ目のエバポレーターは、条件が重なっています。表面温度が低いのでヤニが膜になりやすく、冷房中は結露で湿っているのでホコリもとどまります。そして車内の空気を循環させるたびに、その面を空気が通り抜けます。
「禁煙したのに、夏になると臭いが気になる」という話には理由があります。冷房を使う季節はエバポレーターの表面が結露で濡れ、その水分が、蓄積した汚れの臭い成分を空気中に運び出しやすくします。エアコンを使わない冬に静かだったものが、夏に目立って感じられるのは、この差によるものです。
掃除をしても、エアコンをつけると戻ってくる理由
内装の拭き上げで対応できるのは、上の表の1つ目だけです。エアコンをつけると、空気はフィルター、ブロワファン、エバポレーターを順に通ってから吹き出し口に出てきます。掃除していない場所を通った空気が、掃除した車内に運ばれてくるわけです。
芳香剤で上書きしようとすると、話がもう一段ややこしくなります。芳香剤の油性成分も、ヤニと同じようにブロワファンや配管の内側に付きます。臭いを隠すつもりが、汚れの層をもう1枚増やしてしまうことがあります。
自分でできること、プロに任せること
ご自身でできることは3つです。
- 内装の拭き上げ
- エアコンフィルターの交換(一般的な目安は1年または走行10,000〜15,000km)
- 駐車の数分前にA/Cをオフにして、送風だけを回す習慣(エバポレーター表面の結露を乾かし、汚れを定着しにくくします)
一方で、ブロワファンの内側とエバポレーターは、ご自身では手が届きません。ダッシュボードの奥に組み込まれているためです。ここは専門の作業になります。送風ファン(ブロアモーター)を取り外すと、羽根とその周りをクリーニングでき、できた開口からエバポレーターにも洗浄剤を行き渡らせられます。分解せずに、エバポレーターの表面へ洗浄剤を吹き付ける方法もあります。2つの方法の違いは「エバポレーターの洗浄、吹き付ける方法と、送風ファンを外す方法の違い」で説明しています。
どこまでを自分で、どこからをプロに
内装の拭き上げ・フィルター交換・送風での乾燥は、ご自身で続けられる有効な手入れです。ダッシュボード奥のブロワファンとエバポレーターに残ったヤニまで手を入れたい場合は、送風ファン(ブロアモーター)を取り外し、その開口からクリーニングする丸ごとエバポレーター洗浄(国産車のみ対応)をおすすめします。エバポレーター本体は車から取り外しません。取り外すのは送風側の部品です。手軽に済ませたい場合は、出張カーエアコンクリーニングの追加オプション(簡易エバポレーター洗浄・国産車のみ対応)という選択肢もあります。輸入車は一度ご相談ください。調べてからご連絡します。丸ごとエバポレーター洗浄には、脱臭フィルターの交換も含まれています。ご都合のよい日時は予約フォームからご確認いただけます。
※ 届くのはエアコンの風の通り道までです。内装に染み付いたにおいには届かず、感じ方には差があります。
※ ヤニの残り方は、喫煙の期間や本数、内装の素材、車の使い方によって大きく異なります。同じ作業をしても、感じ方の変化には差が出ます。
まとめ
タバコの臭いが掃除しても戻ってくるのは、ヤニが油として車内の4か所に分かれて残っているからです。内装は拭けますが、エアコンの風が通るフィルター・ブロワファン・エバポレーターは、それぞれ手の届きやすさが違います。どこに何がたまっているかが分かれば、次に手を入れる場所が決まります。
「ヤニは煙ではなく、油として残る」
エアコンの奥に残ったヤニまで、ご自宅の駐車場で洗います
タバコの臭いには、送風ファン(ブロアモーター)を取り外し、その開口からクリーニングする丸ごとエバポレーター洗浄(国産車のみ対応)をおすすめします。丸ごとエバポレーター洗浄には、脱臭フィルターの交換も含まれています。エバポレーター本体は車から取り外しません。取り外すのは送風側の部品です。輸入車は一度ご相談ください。調べてからご連絡します。一級自動車整備士がご自宅や職場まで出張します。
丸ごとエバポレーター洗浄はガスの配管を開けないため、下の冷媒代はかかりません。
立ち会いは不要です。お電話・予約フォームよりお気軽にお問い合わせください。
R1234yf(新しい冷媒)のお車は、冷媒の不足が100gを超えた分だけ冷媒代(税込44円/g)が加わります。R134aのお車には加算されません。
※ お電話でのご予約・ご相談も承ります(受付 9:00〜20:00・不定休)


